授業報告(8月)

こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。

月一ブログ、発信いたします。【9月16日発信】

今回は、エジソン(年長)クラス、テーマは「木で車をつくろう」です。


今日の教室は、少し様子が違います。
机が端の方によけられていて、床には新聞紙がしかれています。その上に、たくさんの木の山がいくつかあります。まだ、ダンボールの中にも木が入っていたりもします。
木の大きさも形も色もさまざまです。四角い形、丸い形、三角の形、長い棒、筒のような木、大きいのや小さいの、色も濃いものや薄いもの、ちょっとかわった形をしているものもあります。
机や棚などを作るときにできる木のあまり「端材」を用意しました。


たくさんの木の山を見て、お子さんたちの好奇心は刺激されていました。
「変なかたちー」「あっ、これ、この穴にはまった。ぴったり!」「つばさみたいー、かっこいい」「パンツのかたちー、ここにも! パンツがいっぱいー」
普段とは、様子の違う教室の雰囲気に、お子さんたちは、これから何がはじまるのか、はじめてのことに不安と期待を感じます。


不安と期待の中、自分で木を選び、進めていきます。選びながらも、気になった木と木を組み合わせてみたりといろんなことを試していく中で、いろんな気持ちを感じながら、お子さんそれぞれに思い思いの木の車を作りあげていました。



初めてのものごとに取り組んだときに、「楽しかった」「うれしかった」という経験を
多くすれば、大人になったときにも新しいことに取り組めるようになります。
反対に、初めてのものごとに取り組んだときに、「なにやってるの!」「だから言ったじゃない」などの「つらかった」「いやだった」経験が多ければ、消極的な大人になります。

年長さんや小1の小さいころに大事なのは、存在してていいんだよという環境があったり、自分は愛されているという実感をもてることです。
無条件に愛してくれている人、お父さん、お母さんの存在が基本的に必要で、土台部分です。そのうえでさらに、世の中にも愛されているという実感をもつことが大切です。

世の中のいろいろなものにふれ、感じること。いいも悪いもなく、あるがままに、感じる。つめたい、あたたかい、つるつるしている、べたっとする、かたい、やわらかい、いいにおいがする、くさい。ぬれる、きもちいい、きもち悪い。なにこれ? と興味を持つこと、やってみること。

そういう体験を何度も何度もすることによって、ああ、世界って面白い。この世の中ってなんてすばらしいんだと心が感じ、腑に落ちるようになります。
充実、満たされる。世界ってすばらしい。

そんな世の中に生きている、生かされている自分に気づいたとき、そこに自分がいることが貴重で尊く、いとおしいなと感じられるようになります。
そうすると、この先どんなことがあってもなんとかなる。やりたいことが見つかったときにあきらめないでいい人になります。

生きている意味がないとか、消えたいとか思わず、この、どうにもすばらしい世の中を、楽しんで生きていきたい! 自然とそういう気持ちがわいてくる人になります。

そう感じられるためには、何をしても大丈夫、安心して自分の行動ができる場で、何かに取り組めることが大事です。そういう場をいっぱい用意しています。

今回の体験が、お子さんの将来の「やってみよう!」に結びつけば、幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。

三宅恵里香