授業報告(8月)

こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。

月一ブログ、発信いたします。

今回は、パスカル(小4)クラス、テーマは「扇風機をつくろう」です。

切る入るだけでなく、強弱も切り替えられる扇風機を作りました。

まずは、豆電球を1本の電池で光らせます。
「光ったー」と楽しそうです。
次は、2本を直列つなぎにしてみます。
すると、お子さんたちは、「明るくなったー」と明るくなることにうれしそうです。
自分でやることで、心が動き、直列につなぐとパワーが強くなることを学びます。
電池、ソケット、豆電球という4年生のお子さんなら、親しみのある道具でやってみることで、回路を身近かに感じます。
 

 

次に、今回は扇風機を作るので、
豆電球をモーターに変えて、電池1本と2本の違いを試します。
「速くなったー」「音が変わったー」「歯医者さんの音がするー」「さわると速さがわかるー」とさまざまな感覚を味わいます。
目の前に起こっていることを素直に感じます。
お子さんが感じた感覚を大切にします。
 


電池1本より2本の方がパワーが強くなることがわかったら、
今回使う電池ボックスやスイッチのしくみを調べていきます。

まずは、電池ボックスです。
電池を入れて、どことどこをつなぐと電池2本分になるのかを考えて、試してみます。
「こことここかな…、あれ?? 弱い…」「あ、こことこと?? お、強くなった!!」
えっ? なんで?? と電池ボックスの中をあらためてまじまじ見ます。
すると、「あ、なるほどー」「ここがつながっていて、ここはつながっていない…、そういうことかー」とすっきりします。
わかる瞬間ってうれしいです。
そうなっているのかー! と感動します。
ひとつひとつ丁寧に見てみると、わかることがあることを感じます。
すでに存在している電池ボックスという商品であっても、そりゃ、そうだよね! という単に普通のことをやっているだけのことなのか! ということがわかります。
こういった経験をすることで、商品やパーツを見たときにブラックボックスのように感じず、自分で工夫や修理のできるものとして認識できるようになります。自分で作りだせる人になります。
 

そして、スイッチのしくみです。
スイッチを動かしてみます。
板がパタンパタンと動くのに気づきます。
こっちに倒したら、こっちがつながるから、こことここがつながって…、そりゃ、そっかー、と
これもまた、単に普通のことをやっていることがわかります。
一見、複雑そうに見えても、中の構造は単純です。
 

今回使う電池ボックスやスイッチの構造を知って、配線を考えます。
変なつなぎ方をすると、動かなかったりショートしてしまったりします。
ここがつながると、ここに電気が流れる。強にしても弱にしてもモーターには電気が流れなくてはいけない。当たり前のことを考えます。
当たり前のことで扇風機は動きます。
 

 

 

 

 

 
自分で考えた回路が動くうれしさを味わいます。

最後は、仕上げの工作です。
そのままだと、スイッチが切る入るなのか強弱なのかわからなかったり、モーターをずっと持っていないといけないなどの問題があります。全体が固定されていないので、使いづらいです。
木材、発泡スチロール、ストローなどを使って、使いやすくしました。飾りつけもしました。
 

 

 

 

 

 

完成を楽しむ時間も大切にしています。
 

 

お子さんが作った作品です。
 

 

 

 

 

 

 

 


思い思いの扇風機ができあがりました。

扇風機を作ることで、切ったり入れたり、強弱を切り替えたりすることも
回路を1つ1つ考えれば当たり前に動くことをしているにすぎないことを体感します。
すると、市販されている電化製品も、超能力で動いているわけではなくて、
こうやってつないだらそりゃこう動くよね、という当たり前のことをやっているにすぎないことがわかります。
そして、自分にもやろうと思えばやれることを感じます。
この感覚を何度も何度も味わって、どんなことでも自分はできる、とりあえずやってみよう! と思えて、自分の人生を自分らしく豊かに生きられるようになってもらえたらと願っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

三宅恵里香