2021年度の食品の実験について

こんにちは! 瀧口です。いつもありがとうございます!

さて、2021年度の授業のことでご連絡いたします。

私にとって非常に大事なお知らせです。それは、

2021年度は料理実験をおこなわないことにいたしました。

私は、どの実験もそうですが、料理実験には料理実験の意図があります。普段なにげなく食べている、食品の数々。たとえばお米ひとつとっても、歴史があり、文化があり、工夫があり、想いがあります。炊けばご飯、蒸してついたらおもち、焼いたりこねたりして、おだんご、せんべい、おはぎ、など、さまざまな食品になります。
お米は稲という植物の種で、小麦と同じ稲科ですので米粉パンやヌードル(ビーフンやフォー)も作れます。

そういった、身近な、自分の身体をつくる食品がどのように作られているのか。お米をお鍋とコンロで炊いてみる。実際におだんごやせんべいやごへいもちを作ってみる。実際やることで、わかってきます。自由なんだなと。たまたま現在その食べられ方がしているだけで、あくまでも現時点での正解のひとつ。人類の祖先は生で食べていましたし、火を手に入れてやっと焼いて食べた。それが煮たり、蒸したり、炊いたりといった技術を手に入れて、「よりおいしく食べたい!」という人間の願望と、その時代の調理技術、文化、その土地の環境や風土によって多くの料理が生み出されました。未来にはさらに別の調理法が発明され、炊くのとはちがう形で食べられるようになるかもしれません。

植物の種を利用しているに過ぎないのですから、他の植物の種だって炊いたらご飯のように食べられるかもしれません。(実際麦飯がありますよね。)では、たとえば大豆は炊いたらどうなるの? コーヒー豆とかは炊けないの? ……カフェインが多いから健康には悪そうですかね。

逆に、他の植物でやっているようなことを、お米(稲)でもできるかもしれません。お茶にしたり、煮豆にしたらどんな味になるでしょうか。

いろいろと作って、たくさんの知識を得て、学び、体感する。炊きたてのお米のおいしさ、お米からかなりの種類のものが作れること、いいかげんにやっても結構食べられるものになること、しょうゆをつけてから焼いたらこげること、片付けの大変さ、馬鹿な話をしながら一緒に何かをする楽しさ。そうした経験を何度もすることによって、柔軟に物事が考えられる人になっていきます。心がふるえる感動を何度もすることで、大きな世界の中で生きるお互いに影響を与えあう1人の人間であることを自覚し、人にやさしく、謙虚になっていきます。行動できる人になります。だから私は、体験活動が重要だと思っています。身近でおいしい料理実験は、興味が出やすく嬉しい題材です。

 

なのですが、現時点においてはコロナの治療法がまだ確立されておらず、医療に関わる方への負担が大きく、ワクチン接種がこれからの状態です。ですので、感染リスクの高い料理実験についてはいったん「待った」の判断をいたしました。

2020年12月からUPをしておりました2021年度の各学年のテーマにつきましては、料理実験を入れておりましたので、昨日更新をいたしました。代わりに新たな実験を追加しております。

代わりと申しましたが、もちろんそれぞれが興味深く、学びの多い実験です。多岐に渡る分野にふれることで深みのある人間になると思っておりますのでコロナが落ち着いたら復活させますが、2021年度につきましては、料理の実験はナシということで、ご了承をお願いいたします。

カカオマスからチョコレートをつくる実験など、学年が上がって受けられることを楽しみにしておられた方、ごめんなさい。落ち着いたら、単発での実施を検討いたします。

なお、食品を使って何かを調べたりする実験は残します。

コロナ禍、最善を尽くしてみんなで乗り越えていきましょう!

どうぞよろしくお願いいたします。

(株)ガリレオサイエンス教室 代表取締役 瀧口幹浩