こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。
月一ブログ、発信いたします。【8月30日発信】
今回は、アインシュタイン(小5)クラス、テーマは「宇宙の規模を体感しよう!」です。
まずは太陽の大きさと、地球の大きさを比べるところから始まりました。
直径を1メートルに縮小した太陽を模造紙に書きます。
模造紙1枚では足りないので、2枚を貼り合わせます。
「セロテープ持ってきたよ」
「こっち持っててー」
「ここ?」
「貼るよー」
班のみんなと一緒に進めます。
メジャーを使って、1メートルの円を書いていきます。
模造紙のどこを真ん中にしたらいいのかも自分たちで決めます。
とりあえず、行動してみるお子さん、
みんなが動いているのを見て、なんとか行動するお子さん、
何をしていいのかわからない子に気づいて、「これやる?」と声をかけるお子さん、
お子さんそれぞれに行動はさまざまで、何かしらの感情を感じて、その場にいます。
そのことで、目の前の作業が自分ごととなります。
中には、様子を見るだけで何もしないお子さんもいます。
そういうお子さんには、こちらが声かけをして、行動をうながします。
単に自分が動くものだと気づいていないお子さんの場合、
「君も動くんやで」と言うだけで、はっと気がついて動けるようになったりします。
自分から動くことにためらいがあり、きっかけや大義名分、許可がほしいお子さんの場合、
「君も動くんやで」と言われただけでは、その場では動けるようになりますが、
また別の場面で動かなくなったりします。
ただ、そういうお子さんも、このように動くことを授業のたびに繰り返すことで、数か月たつころには自分が動いても何も非難されないことがわかって、安心感を感じ動けるようになっていきます。
次第に自分から行動できる人になっていきます。
太陽の大きさを1メートルとすると、地球の大きさは、9ミリほどです。
その大きさの地球を模造紙に書きます。
すると、
「え? 地球、ちっちゃ!」
「こんなに?!」
と、書くことで、実感していきます。
月も書きました。
せっかくなので、地球から月の距離を計算したところに書きます。
「えっ、意外に近い…!」
「??? 近いような遠いような…」
「太陽の大きさがこれかー、じゃあ、近いか!?」
普段見ている月、よくよく調べてみると、面白さに気づきます。
他の惑星も書き込んでいきます。
地球の小ささをますます感じていきます。
太陽と地球、月、水星、金星、火星、木星、土星、天皇星、海王星を書き込んだ模造紙を壁に貼りました。
改めて地球の小ささを実感しているようでした。
次は、太陽と惑星の距離を感じるための実習です。
何が始まるのか、お子さんたちもドキドキです。
実際に外に出て歩きます。
太陽の大きさを1メートルとした場合、一番遠い海王星までの距離は3200メートルほどになります。
……そんなに歩いてはいられないので、今度は太陽の大きさは70ミリとしました。
写真にある赤い玉が太陽です。
太陽を置いて、まずは水星です。
この場合、水星の大きさは0.3ミリになります。ほとんど見えません。
太陽から水星までの距離3メートルまで歩き、水星の模型を置きます。
スタンプラリー形式にしました。
金星、地球……、と続きます。ちなみにこの場合の地球の大きさは0.6ミリ、太陽からの距離は7.5メートルです。
一番遠い海王星までは225メートルあります。
歩くにつれ、太陽はどんどん小さくなっていきます。
木星の時点で豆粒のようになり、一番遠い海王星に着くころにはほとんど見えなくなりました。
地球の存在すら、忘れます。
太陽系サイズで見たときの地球の小ささ。
普段地球で暮らしている私たちからすれば、地球は大きく、世界のすべてであるかのように感じます。
しかし宇宙の規模で見たときに、その大きいはずの地球が、なんとちっぽけな存在であったかと気づきます。
地球って小さいな、ちっぽけな地球、その地球に住んでいる自分。
自分が世界のすべてだと思っている事柄や悩みも、見方を変えればもしかしてちっぽけかもしれない。そういう視野の広さ、規模感を持ってくれればと思います。
そして、大きな視野で自分の人生を自分らしく楽しんでくれたらなと思います。
先ほどまで歩いた太陽系と同じ縮尺での模型作りです。
太陽からの距離も正しくしようとすると、200メートル以上必要になってしまいますので、ここでは大きさだけを同じにしています。
距離を感じた感覚が残る状態で、模型作りが進みます。
太陽と惑星の大きさを実感していきました。
太陽の大きさ、地球の小ささをより感じていました。
最後に、パソコンを使った情報授業です。
宇宙空間を自在に飛び回れるアプリを使って、太陽系や宇宙全体の構造を学びました。
地球を離れ、太陽系からどんどん遠くへ飛び出すと、私たちの住む銀河系全体が見えます。
銀河系からもっと遠くに出ると、同じような形をした銀河や星団たちが現れます。
もっと離れると、その銀河や星団たちも大きな構造の中のひとつであることを知ります。
シリウスやベテルギウスなどの、星座を形作っているような遠いと思っていた星たちも視点を変えるとごくごく小さい空間にあることに気づきます。
私たちが住む地球は太陽系の一部であること。
その太陽系も銀河系の一部であること、
その銀河系も他の銀河を含む宇宙の一部であること。
そして私たちが住む宇宙も、たくさんある宇宙の中のひとつにすぎないかもしれないことを知ります。
大きな広がりを感じて、なんだかワクワクします。
実際、「えーっ!! そうなのかー」とお子さんも楽しそうでした。
宇宙の規模を体感したことで、
宇宙の壮大さを感じ、畏怖の念を抱き、謙虚さを身につけ、人生を自分らしく豊かに生きてもらいたいと願っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
三宅恵里香