授業報告(2023年10月)

こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。

月一ブログ、発信いたします。【11月9日発信】

今回は、エジソン(年長)クラス、テーマは「ふうせんロケット」です。

 
 
まずは、ふうせん自体を楽しみます。
お子さんを前に呼んで、講師が実演します。
空気入れでふうせんに空気を入れたら、手をはなします。
すると、勢いよくふうせんは飛んでいきます。
その様子を見て、お子さんたちは笑顔になります。「飛んだ……!」「うわっ」と心が開きます。お子さんもやりたくなります。
そこで、ふうせんを選んでもらったり、空気入れを取ってもらいます。
あとはお子さん自身が何回も何回も楽しみます。
「ピューって飛んでったー!!」
「ピューやって、おもしろー」
「ふうせんがおならしたー」
「天井までとどいたー!」
「どこいったー?」
「うわっ、ぐるぐる回って飛んだー!」
「こんなとこまで行った……!!」
 
 
 
空気入れを使うこともはじめてに近いので、すべてのお子さんがすぐにふうせんをふくらませたりできないこともあります。でも、はじめはきびしい状況でも、ふうせんをふくらませたい、飛ばしたい、どうしてもやりたい気持ちになっているので、どうにかしようと何回も挑戦します。そうしているうちに、ふうせんがふくらみます。できた! を味わいます。空気入れもだんだんと扱えるようになっていきます。かんたんにすぐできるようになるものではないことがわかっても、どうにかやろうとします。このときのどうしてもやりたいとなったときのお子さんの気持ちを見守ります。それでも、お子さんだけではきびしい場合は、「こっち持つね」などと声をかけて、サポートします。そのうち、自分でもできるようになります。

ふうせんをふくらませて、手をはなす、勢いよく飛んでいく、またふくらませて、手をはなす、飛ばすことを気のすむまで楽しみます。

 
 
ある程度楽しんだ様子を見て、次に行きます。
講師がふうせんをふくらませて、口をくくり、ポンポンします。
すると、それを見たお子さんは、やりたくなります。くくってほしいしぐさをしたり、自分でくくろうとします。そこで、お子さんにふうせんをふくらませてもらって、必要に応じて大人がふうせんの口をくくります。くくってポンと渡します。お子さんはそれをポンポンします。まだ、手をはなして、飛んでいくのを楽しんでいるお子さんもいます。それをやりたいお子さんはそのやりたい気持ちを大事にします。そのうち、そのお子さんも手をはなして飛ばすことに満足して、次に進みます。
ふうせんをポンポンするのを楽しみます。
 
「天井についたー!」
「時計に当てたいー! それー、当たったー」
「あの棒に乗せたいー!! それっ、乗らない……」
たっぷり、楽しんだころに、「どうして、ふうせんってゆっくり落ちてくるんやろう??」と声をかけます。
すると、お子さんは、感じていることが言葉になり、そう言われてみるとなんで? となるようで、「軽いからー!?」「空気が入っているから……??」と思いついたことを発言します。そのすべての意見を受け入れます。ふだんは気にもしていなかったことだけど、言われてみると不思議です。なんで? とお子さんは思います。

軽いものはゆっくり落ちる? 空気が入っているとゆっくり落ちる?

 
 
そこで、いったん、細長いふうせんの登場です。
今度もまずは、ふくらませて手をはなしてみます。そして、ふうせんの口をくくって、飛ばしたりします。
 
細長いふうせんでふつうのふうせんをポンポンしたり、細長いふうせんをバットのようにしてふつうのふうせんを打ってみたりします。細長いふうせんを刀のようにふり回したりもします。自由に遊びます。安全面に気をつけながら、やりたいことがやれる雰囲気の中で活動できるようにしています。

思いっきり楽しんだころに「横に持って手をはなしてみたらどう?」「次は縦に持ってはなすと……?」と言いながら、やってみせます。お子さんもまねをします。お子さんは、この時点で「横だと、なんだかゆっくり」「縦だと……、はやい!」と言い出します。違いをお子さん自ら発見します。
そこで「横、ゆっくり、縦、はやい……ね。なんでだろう?」と次への声かけをします。お子さんは興味関心、好奇心でいっぱいになります。横と縦で何が違うの??? 疑問と知りたい気持ちで、いろいろ考えます。思い浮かんだことを発言します。そのすべての意見を尊重し受け入れます。
お子さんが考えたことを大事にしながら、「実は、まわりにある空気にじゃまされてるようなんだ」「横だと、いっぱいの空気にじゃまされる、縦だとこのくらい、横より少し、だから横の方がゆっくり落ちるみたい、です」と言います。お子さんは、それを聞いて、あっそういうことか、ふうせんって空気にじゃまされているからゆっくり落ちるのかー、面白いなと感じ、ふだん気にもしてなかった空気の存在に気づきます。そのことをきっかけに、もしかしてなんとなく見ているものもあらためて見てみたら、何か面白いことがあるかも? とこの世界の不思議にワクワクしてもらえたらと思います。

 
 
そのあとは、細長い風船におもりとつばさをつけて、飛ばしました。
くるくる回って飛んでいく様子を楽しみました。

好奇心いっぱいで何でもやってみたい! という気持ちを大切に扱っております。ものごとを「認識」し、「思考方法そのものを獲得する」この大切な時期に、不思議だね、すごいね! どうしてだろうね? と共感することで世界に親しみ生きることのおもしろさに触れ、お子さんの中で次につながる声かけをしていきます。そして、自分の人生を楽しむことにつながったらと思います。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

三宅恵里香