授業報告(2023年7月)

こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。

月一ブログ、発信いたします。【8月16日発信】

今回は、エジソン(年長)クラス、テーマは「バスボムでちいさなかがくしゃ」です。

重そうとクエン酸を使って、お風呂の入浴剤「バスボム」を作りました。

バスボムを知らないお子さんもいらっしゃいますので、授業では紹介と興味づけを兼ねて、最初に体験をしてもらいました。


お子さんに前に来てもらいます。
重そうを箱のまま机に置きます。そのままのものを出すことを大事にしています。そのままのものを出すことで、お子さんの好奇心が刺激されるからです。何が出てくるのか、わくわくするようです。

お子さんの目の前で箱から出して、重そうの粉を見せます。お子さんを指名して、開けてもらうこともあります。目の前で出てくるのを見る、または自分で出すことをしてもらうとものごとが自分に近い存在になって、自分ごととしてとらえるようになります。

この年代のお子さんにとって、重そうという言葉自体もはじめて聞く言葉で、聞くもの、見るもの、すべてが楽しく、面白く、わくわくします。

はじめて見る目の前の白い粉のようすを見て、「おさとうみたい」「さわっていい?」と、さわってみたくなります。
お子さんが、こうしてみたいと思ったときに、いいよと声をかけます。
手のひらの上にひとつまみのせてもらいました。
興味深く手でさわります。さわりつづけます。
クエン酸もひとつまみのせてもらいます。
「まぜていい?」「まぜるのー?」
手のひらの上のふたつの粉をまぜてもらいます。
そこに、スポイトで水を1、2滴たらしていきます。

「こしょばー」「ぶくぶくしてるー」「あわでてきたー!」「びりびりする……」「ひやっとする……??」
自分の手のひらの上でおこることを楽しみ、不思議な感覚を味わいます。
手で感じ、おどろき、不思議に思い、化学というものに触れてもらいます。

さとうに似てる白い粉、でもさとうよりさらさらしていたり、ざらざらしていたりして、新しいものに出会う。その喜び、うれしさを感じます。さわってみたいとわき出てくる興味関心・好奇心を、さわってみることで満足を感じ、どんどん面白さを感じます。やってみたいがいっぱいです。

ふたつの粉をまぜて水を入れるとシュワシュワする体感、どうして? 疑問を感じます。なんか楽しい、なんかわくわくします。この感情を大事にしています。どうして? に対しては、どうしてだろう? 不思議だねー。と共感します。どうしてだと思う? とか○○だからだよと教えることよりもお子さんの感じたことを受け入れます。受け入れると、自分なりに理由を考えたり、素直により面白がったりします。
理屈を強要されると、窮屈になります。酸とアルカリによる中和反応や、その際にできる生成物と温度が下がる仕組みについてはもう少し大きくなってからでいいのです。


年長さんは、好奇心いっぱいでなんでもやってみたい! そして初めて触れる世界への不安とドキドキでいっぱいです。なんでもチャレンジできるような雰囲気の中で活動できるようにしています。





バスボムを作るときも、お子さん自身に計量スプーンを使ってもらい、分量をはかってもらいます。自分ではかる、まぜる、調節することもお子さんにとっては、とてもいい刺激になるようです。自分で作ったものをおうちに持ち帰り、素敵な時間を過ごしてほしいなと思います。自分で作れるんだ、作れたんだという経験を通して、自信につなげてもらえたらと思います。


最後に、ほぼ同じ材料で作れるラムネも作りました。
バスボムとラムネが同じものでできていること、ラムネも自分で作れることを知ることで、自分の身近なことにも興味を持ち、身の回りにおこることを楽しんでほしいなと思います。

世界に親しみ生きることのおもしろさに触れることで、人生を自分らしく豊かに生きてほしいと願っております。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

三宅恵里香