授業報告(2023年9月)

こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。

月一ブログ、発信いたします。【10月11日発信】

今回は、パスカル(小4)クラス、テーマは「お熱にご用心!」です。

金属・水・空気をあたためると、熱はどのように伝わっていくかを調べました。
学校の理科の単元でも習うテーマです。
パスカル(小4)クラスのテーマには、温度ともののすがたや、水の状態変化、てこ、ふりこのように、学校で習うことも登場します。実験で体感します。

 
まずは、金属です。
金属の棒では、熱がどのように伝わっていくのかを調べます。
熱の移動は、目では見えないので、今回はろうそくを使ってわかるようにしました。
金属の棒にろうそくを5本くらい、だいたい同じ間隔で立てます。熱が伝わったところからろうそくがたおれていくので、熱がどのように伝わっていくかがわかります。

お子さんを前に集めます。
まずは、いきなりお子さんが自分たちで実験をやるのではなく、演示からはじまります。
ではやってください、どうぞ、といきなり言われても気持ちがついていかないので、自分たちで実験を進めていくために自分ごととなる気持ちを作っていきます。

なので、ただ見せるだけの演示ではなく、どのように実験が組み立っていくのかの工程も見てもらえるようにしています。具体的には、お子さんの目の前で道具を準備し組み立てていくということをやっています。お子さんにも手伝ってもらいながら、進めます。体を動かすことで、心も開けていきます。


今回、実際には、お子さんの目の前でスタンドに金属の棒をセットします。そこにろうそくの端をアルコールランプであたためて、少し溶けたところで、金属の棒に立てていきました。
事前に準備したものを提示するのではありません。教室の器具庫にある器具を使い、組み立っていく様子を目の前で見ることで、実験が自分に近いものになります。なるほどーそうするのかーと心が動きます。興味がでます。
すると、自分ごととなり、このろうそくどうなるの? と考えたくなるようです。

「端からろうそくが落ちていくんじゃないのー」「もしかしたら、全部いっしょに?? そんなわけないかー」などとお子さん自らの発言があります。こちらは、「端からー」「全部いっしょねー」などとそのまま返して、どんな意見も大事なものと考え、尊重し受け入れます。そんな安心・安全な場を作ることで、お子さんの心が開いていきます。自分は自分でいいんだと感じます。すると、その後、お子さんは自ら行動し、楽しみます。主体的です。もちろん、すべてのお子さんがすぐ動けるようになるわけではないですが、このような場を何回も繰り返し経験することで、だんだん動けるようになっていきます。そして、これからの人生で、はじめての場所、場面、経験したことのないことに直面しても、自分は大丈夫だと思えて、自ら行動できるようになってくれることを願っております。自分の人生を楽しんでもらえたらと思っております。

 
 
 
 
演示が終わると、お子さんたちに実験をまかせます。
次は、棒の真ん中をあたためたら、熱はどのように伝わっていくのかを調べていきたいことを伝え、進めてもらいました。
お子さんたちには、ろうそくを棒に立てる方法ではなく、ろうそくを棒に塗る方法でやってもらいました。
テーブルごとの実験です。こちらは、見守ります。お子さんたちは、声をかけあって、道具を取りに行ったり、組み立てたりしていきます。安心感のある中で、主体的に行動することを楽しみます。予想する、観察する、結果からどんなことがわかったかを考えます。たくさんの感情を味わいます。

 
金属の次は、水です。
みそを使って、水では、熱はどのように移動していくのかを調べました。

 
最後に、空気です。
けむりを使って、空気では、熱はどのように移動していくのかを調べました。

結果は、金属は、あたためたところから順番に熱が伝わっていきます。
水と空気では、あたためると上に熱が移動していきます。
金属だけが、違う方法で熱が伝わっていきます。
大きさを比べたときは、金属も水も空気もあたたまると大きくなる、ひえると小さくなるというどれも同じ結果だったのに、今回はどれも同じ結果ではないのです。不思議です。でも、そういう法則を持った世界なのです。当たり前と思っていることでも、考えてみたら不思議だと思うものにふれ、世界の面白さを感じてもらえたらと思います。

 
 
 
実験で、水や空気があたたまると、どうも上に行くことも実感しました。
楽しみながら、この世界の不思議さを感じました。

 
 
 
 
集中力が増えてきてトコトン取り組む経験を積むことが楽しく、身になっていくこの年代のお子さんには、1つのものをじっくり追求する授業を心がけています。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

三宅恵里香