こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。
月一ブログ、発信いたします。【4月25日発信】
今回は、パスカル(小4)クラス、テーマは「実験を組み立てよう!」です。
学年最後の実験です。
「実験を組み立てよう!」のテーマの通り、自分たちで実験を進めてもらいました。
まずは、安全に実験を進めるために、器具が正しく扱えるかの確認をしました。
アルコールランプ、ガスバーナー、メスシリンダーです。
自分の成長を実感するためでもあります。
練習のあと、先生の前でアルコールランプに火をつける実演をしてもらいました。正しく扱えていたら、合格です。正しく扱えていなければ、もう一度挑戦します。
4月からの実験でマッチやアルコールランプは何度か登場しているので、お子さんも自信たっぷりです。正しく扱えていることを実感できて、うれしそうです。自分への自信につながっているのだと思います。
ガスバーナーは、アルコールランプよりも登場する回数が少ないので、お子さんも練習の段階から緊張ぎみです。何回か練習したあと、実演です。
右手と左手で違う動作をするので、ややこしいですが、お子さんはひとつひとつ丁寧に操作していきます。合格になるとほっとした様子でうれしそうです。
難しそうに思えたものも何回か繰り返すことで、できるようになることを体感します。それをいっぱい経験することで、はじめてのことでも、やってみたらなんとかなるでしょ、という気持ちで挑戦できるようになるのだと思います。できるかわからない、失敗するかもしれないからやめておこうより失敗するかもしれないけどそのうちなんとかなるからやってみようの方が人生楽しいと思います。
メスシリンダーについても正しく扱えているか実演してもらいました。水面を見る目が真剣です。
器具を正しく扱えるという自信を実感したら、ここからは、自分たちで実験を進めていきます。
最初の課題は、「水はあたたまると、体積が増えることを証明する」です。
先生の方からルールが伝えられます。テーブルごとでチームになること。使う道具と実験方法はテキストに書いて、チーム員全員で共有すること。質問があったらはっきり言うこと。など。
「では、はじめてください」との声で、自分が考えついたことをチーム員に話しはじめたり、今までのテキストを見返して何とかヒントがないか調べようとしたり、その行動を見て、テキストを見返してみたり、他のお子さんが何をしているのか様子をうかがっていたり、どうしたらいいのかわからずじっとしていたり、それぞれのお子さんがお子さんなりになにかを感じます。こちらは、しばらく見守ります。
こちらが介入しなくても進んでいくチームもあります。話し合いが進まないチームもあります。このままでは進みそうにないと判断したときは、大人が介入します。ヒントや答えを教えるのではなく、何に迷っているのかを聞いて、お子さんの考えを整理します。そうしているうちに、お子さんは自分たちで何かを見つけだします。これまでの授業で、ここは、何を言っても、何をしても馬鹿にされない、安心安全な場であることをお子さんに感じてもらえることを大切にしております。その環境を作り、お子さんが自分で考えて行動してもいいという心の状態になっていることが大事です。
自分たちで実験を進めた結果、できることもありますが、どうもうまくいかないということもあります。うまくいかないという場合も、まずは見守ります。どうしても次に進めなさそうなときは大人が介入します。この方法のどこに問題があるのか、どう修正していくのかを整理します。すると、お子さんたちで次に進めることもあります。お子さんたちで進めそうであれば離れます。また介入したりをします。その段階を見極めながら、見守ります。そのうち、お子さんたちで何とか結果を出します。
自分たちで最初から最後まで組み立て結果まで出す体験を通して、ゴールに対して自分で進んでいけるという自信を持ち、考えて行動する楽しさを知ってもらえたらと思います。
最後の課題は、「正体不明の物質の特徴や性質を調べて、調べたことを画用紙にまとめ、チームごとに発表する」です。
正体不明の物質としてこちらが用意したのは、かたくりこと水をまぜたものです。
物質名を当てることが目的ではありません。見た目、さわった感じ、火との反応、水との反応など何を調べるのかを考え、試し、記録にとり、まとめ、発表するという経験をすることが目的です。
まずは、さわってみます。にぎると固体のようになる、にぎるのをやめると液体状になり、指の間から流れ落ちることを楽しみます。
アルコールランプであたためてみる。マッチの火を近づけてみる。水をさらに入れてみる。それをあたためてみる。塩を入れてみる。氷で冷やしてみる。さまざまなことをします。
お子さんの調べたい気持ちがあふれてきて、机の上はたくさんの道具でいっぱいになります。正体不明の物質がこぼれていたりもします。すると、たまたま机の上に落ちたものを見て、粉になっていることを発見したりします。この興味が大事なので、この実験中は、こちらは片づけの声かけをしないようにしています。片づけの声かけをすると、ちらかしたり、よごしたりするのがダメな雰囲気になり、試すことをしなくなります。机がごちゃごちゃになっているのはお子さんが夢中になっているということなので、やりたい気持ち、好奇心を見守ります。
たっぷり調べたら、画用紙にまとめます。自分たちで調べたので、発表したい気持ちになり、役割分担をしながら、画用紙に書いていきます。
最後に調べたことを発表します。チーム全員に前に出てきてもらって、発表です。緊張しながら、前に出て、まとめたことをみんなに伝えます。発表が終わるとほっとした様子です。
発表することで、思い描いたようにはいかないむつかしさややりきった楽しさを感じてもらえたと思います。
器具を正しく扱えるようになったことを感じたり、自分たちで実験を考えて進めたことを通して1年間の自分の成長を感じてもらえたらと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
三宅恵里香