8月1日(火)化石発掘実施報告

こんにちは。瀧口です。
2017年8月1日(火)の野外実習「化石発掘体験ツアー ~2000万年前の地球への旅~」の報告をいたします。

※久しぶりに身体を動かして、パソコンをタイプする腕に微妙に力が入りません。

京都駅八条口に集合して、バス乗車。

バスレクをしながら行きました。
なかなかみんなノリが良かった。

化石のでき方や地球や宇宙のことをクイズ形式で学びつつ現地に到着しました。

まずは公園で昼食を。

ちょっと遊んだり。

さて、昼食後は化石発掘実習地で実際の発掘です。

ハンマーとタガネと軍手とゴーグルを装備。

タープ(屋根)を立てて日陰を作り、ちょいちょい休憩して水分補給、塩アメをなめたり。

30分ごとに休憩ねと約束して、時間がきたので「そろそろ休憩行こうか」と声をかけたところ「まだ10分しか経ってないじゃん!」と反論にあいました。
体感時間10分。

1時間40分くらい発掘時間に取ったのですが、あっという間でした。私も。

発掘後は、化石博物館へ移動です。

まずは地下壕を見学しました。
戦時中に防空壕として掘られた洞窟で、中に化石がびっしりと見れます。

そして博物館の見学です。

この化石発掘体験ツアーの良いところは、実際に自分で化石を掘って、まさにその化石が博物館に陳列されていて、自分のものと同じものが目の前で見られるところです。

今回真空パックに入れて、化石を1~2個持ち込んで見学しています。

自分の掘った化石は、掘った時点でたとえば貝だ、ということは分かります。木の葉だ、などは分かります。ただ、よくわからない貝、葉なんです。

でも、博物館ではさらに何種類(何百種類?)の貝が展示されていて、自分の掘った貝と見比べることができます。ウソシジミなのかイシカゲガイなのかマテガイなのか、ハンノキなのかホソバシラカシなのか分かります。自分の化石の正体が分かるわけです。

そうすると、博物館で展示されているものに興味が出てくるのですね。これまで、博物館で見るなんてさーっと見るだけだったものが、情報を得るために使えることが分かる。自分の世界とつながっていることが分かるのですね。遠い世界の誰かが作ったものではなくて、自分がさっき堀ったやつじゃんこれ、と急に親近感が湧くわけです。自分が堀った化石がそこのケースに並んでいてもおかしくないくらい同じなわけです。

すると、どの展示を見ても、またどの博物館に今後行くことになったとしても、分かるわけです。これは、自分の世界とつながっているんだということが。教科書で出ているようなものも、自分が息をして、手をのばして触れられる世界のものであるということが。

今回行った場所は、2000万年前の地層です。
人間が100歳まで生きるとして、縦につないで20万人分ですね。よくわかりませんね。

ただ、長い時間を経て、この地球があります。
私たちも、地球の歴史の一部です。きっと、今から2000万年後には、未来人か宇宙人が「2000万年前の地球」として現在の地層を掘り起こしたりするわけです。
そのときに、ああ、この時代の人間が、地球の資源を無駄に使いまくったから、今こんなことになってるんだな。
そんなことを言われなくて済むように。
ああ、この時代の人間ががんばったから、今の私たちはあるんだな。そう言ってもらえるように。

私たちの現在は、過去と未来につながっています。それは地球レベルでもそうですし、自分の人生のレベルでもそうです。今日の生き方が、将来の自分につながります。そして、生きることができるのは「今」「ここ」だけです。

過去の自分の選択の集大成で、現在の自分はいます。現在の自分の決断、選択の集大成で、未来の自分がいます。
将来の自分に胸を張れるように、今を生きましょう。

そんなことを伝えながらの化石発掘でした。

最後はまとめをしました。

ご参加いただいたみなさん、送り出してくださった保護者のみなさま、ありがとうございました。

ガリレオサイエンス教室の講座は、単に体験するためではなく、その後の人生に影響を及ぼすレベルでの経験をするために実施しています。

理科実験も野外実習も、今後も実施して参ります。
ご参加を、お待ちいたしております。

ガリレオサイエンス教室 瀧口幹浩