授業報告(9月)

こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。

月一ブログ、発信いたします。【10月14日発信】

今回は、ガリレオ(小2~小3)クラス、テーマは「カメラをつくろう」です。

カメラを作って、撮影もしました。
写真にする作業(現像)もしました。

まずは、カメラ作りです。
今日作るのは、ピンホールカメラというシンプルなカメラです。
箱に小さな穴があいているものです。

今回用意した缶は、赤色と黄色があります。

赤色と黄色どちらにするか自分で選びます。


缶の底にあるシールも自分ではがします。

 
定規、油性ペン、金づち、ピン針など必要な道具を自分で取りに行きます。
自分で必要だと思った道具は勝手に取りに行ってもらっています。
「これ使ってね」と渡すのではなく、
「必要な道具は勝手に持って行っていいからね」と声をかけます。

このような作業を大切にしています。
自分で選ぶ、自分で取りに行くことで、お子さんは今からやることのあらゆることを自分ごととしてとらえていきます。
ただやらされているだけ、言われるままやるだけだと、たんたんと作業を進めてこなすだけになります。面白くなくなります。
自分でやれるから楽しいのです。

 

 
針と金づちで缶に穴をあけていきます。
「金づち…、軍手しよー」というお子さん、
「これくらいなら、軍手なしでいいっか」というお子さんもいます。
自分でどんどん判断していきます。

 

 

 

 
穴があいたら、のぞきますよねー。
そんな時間も大切にしています。
自分であけた喜び、達成感をじんわり感じ、
こんな小さな穴で見えるの? などの好奇心を満たす大切な時間です。

 

 
缶の内側に黒色の画用紙を貼っていきます。
カメラ作りが進みます。

 
缶のふたに黒色の画用紙で覆いをつけて、完成です。
お子さんは、これがカメラ? これで写真撮れるの? とドキドキわくわくです。

 
「おっ、見えた!! あれー???」
「さかさまー」
トレーシングペーパーなどの薄い紙を貼って、穴を外に向けると景色が映ります。上下左右さかさまになります。
なんでー? この世界の面白さを感じる貴重な時間です。

 

 

 
現像の準備もみんなで助け合ってやります。

 
撮影です。
缶の中に、光に反応する紙「印画紙」を入れ、カメラの場所を決めます。


慎重にカメラのシャッターをあけます。

 
3分間、じっと待ちます。

 


自撮り中です。
3分間ほど動かずじっとすることに集中しています。真剣です。

 

 
現像です。
こんな感じの赤色の電球ひとつの真っ暗な部屋でやります。

 

 

 
「写ってる!」
「なんかあるー」
写っているのが見えてきました。
これ結構感動します。
よくよく見てみると、白黒反対に気づきます。

 

 

 

 

 

 

 

 


何度か撮影、現像を繰り返しました。

自分の写真ができあがると、みんなで見せ合って気持ちを共有し合うお子さん、しみじみと見てゆっくり自分の気持ちを味わっているお子さん、カメラに向かって自分の写真を見せるお子さん、先生に「見て見てー」と見せてくれるお子さん、さまざまです。
お子さんそれぞれの感情、表現を出せる空間を大切にしています。

 

 

 

 

 
上下左右、白黒を元にもどすこともしました。

カメラというよくわからないものだったものが、自分で作ることで、しくみがわかります。
カメラを作ったり、そのカメラで景色を見ると上下左右さかさまにうつっていたり、現像をした写真をしみじみと見ると白黒反対になっていたり、そのように目の前に起こる事実に感動し、「なんで?」と疑問に思うことを繰り返します。
そのあと、説明されると「そっかー、そういうこと!」「なるほどー」となります。
そんなに難しいことをやっていないこともわかります。
人間がやっていることなので、自分にもできることをやっているに過ぎないと感じます。
そして、一見するとどうやって作ったのかわからないようなものやことも、人間が地道に作り上げたものであることがわかり、自分にもやれることであると感じます。

そう思えて、どんなことにも挑戦できる心が育ち、自分の人生を自分らしく豊かに生きていってもらえたらと思っております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

三宅恵里香