こんにちは。ガリレオサイエンス教室の瀧口です。
いつもありがとうございます!
年の瀬ですね。ちょっとウキウキしますね。
さて、今週のブログは「怒っちゃ、ダメ?」です。
怒りなどの、感情についてです。
感情について、私たち日本人はあまり教わってきませんでした。
嬉しい、悔しい、楽しい、切ない、怒り、愛おしい、好き、傷つけてやりたい、悲しい、嫌悪、あきらめ、わくわくなど。
※ここでは「気分」も感情と区別せずにお話します。
その感情ですが、「良い感情」と「悪い感情」があるかのように、私たちは思っています。
嬉しいとか楽しい! とかは良い感情。
怒りとか傷つけてやりたい! とかは悪い感情。などのようにですね。
でも別に、感情には良いも悪いもありません。
感情というのは、自然に発生するものです。
自分にとって良いことがあったら、嬉しくなったり楽しくなったりします。
自分にとって悪いことがあったら、悲しくなったり怒りが込み上げたりします。
よくあるのが「怒りをおぼえてしまった。いやいや、怒っちゃダメだ」「あの人のことを嫌いになってしまうなんて、ダメ」「傷つけてやりたいなんて思うなんてダメ」なんていうふうに、自分にとって悪い感情をおぼえるのは、ダメだ、と否定することです。なんて嫌な自分なんだ。こんな自分はダメだ、という風に。
誤解を恐れずに書くと、感情は否定してはいけません。
否定しても、残ります。
感情の否定を続けると、自分の感覚を信じられなくなっていきます。
世間にとって良い感情しか抱いてはならないとなると、ロボットのような人間になります。
実は自分の中には醜い感情があるにも関わらずそれを否定していると、自分でも気づかないうちに疲れてきます。
感情には良いも悪いもありません。そのときどきに反応して、自然に湧き上がるものです。
それはそのまま、認めてください。大切に扱ってください。
怒りがこみ上げた、というときは「ああ、自分は今怒っているんだな」と怒っている自分を認めてください。
悲しくなったときは「ああ、自分は今悲しんでいるんだ」と悲しんでいる自分を認めてください。
怒りのあまり人に暴力を振るいたくなったときは、「ああ、自分は今怒っているんだな。そしてこの人を傷つけたいと思っているんだな」と認めてください。
自然に湧き上がるものを、否定はしないでください。
感情そのものは、悪くありません。そう感じた。思った。それ自体には善も悪もありません。
その感情を認めたうえで、次の行動を決めてください。
良くないのは「感情のままに行動に移すこと」です。
怒りに任せて殴ったりしたら、ダメですよ。
怒りを認めて、じゃあどうするか、を考えて次の行動を決めてください。
「私は今、あなたのその行動に腹が立ちました」と冷静に相手に伝えるだけで、相手の行動が変わるかもしれません。
「ちょっとその言葉、傷つきました。取り消してください」と伝える。
「嫌です」と言う。
自分の中に起こった感情を否定すると、相手はあなたが傷ついたり怒りを感じたことに気づかずに同じことをします。
悪気なくやっていたり、多少傷つくことを知っていてもどこまで大丈夫か試しだしたりします。
「もうお義母さまったら!」なんて言いながら流していると、ますますエスカレートしたりします。
毅然と「やめてください」と伝えないといつまでも絶対に続きます。
まあ、伝えられない環境というものもあるので単純にはいきませんが、ともかく自分の中では「傷ついた」と認めてください。「このくらいで傷つかないわ」と強がるのではなく、まずは「傷ついた」ことを認めてください。その上で、メリットデメリットを天秤にかけて「傷ついた」ことを相手に伝えるのか、自分の中に収めておくのかを決めてください。
自分の感情を大切に扱うことは、自分を大切に扱うことです。
嫌な感情だけでなく、うれしいとか愛おしいとかも、大切にしてください。充分にかみしめてください。
そして同じように、人の感情も否定しないでください。
お子さんが「こわい」と言ってるのに、「こわくない、こわくない」なんて言わないでくださいね。
「そう、こわいんだね」と一度受け入れてください。そのうえで、「でも、我慢して」と冷静に伝えてください。
感情の否定は、やめてください。感情の否定をされると「自分が感じたことはまちがってるんだ」と考えるようになり、自分を信じられなくなります。
人生は、結局は感情です。どう感じたか。です。
お金があっても幸せでない人もいます。
お金がなくても幸せな人もいます。
自分が今、どう感じているのか。それときちんと向き合って、その上でじゃあどうしていこう? を決めてください。
どういう行動をする自分が好きか。
どっちの行動を取った方が、自分の心があったかくなるか。
自分の感情を、信じてください。
以上です。
良いお年を!
ガリレオサイエンス教室 瀧口幹浩