最新授業風景

授業報告(2024年1月)

2024年2月26日

こんにちは。ガリレオサイエンス教室の三宅です。

月一ブログ、発信いたします。【2月26日発信】

今回は、コペルニクス(小1)クラス、テーマは「にんじゃのてがみ」です。

「先生の知り合いに忍者がいて、お手紙をもらったんだよねー」と巻物を見せながら「前に来てください」とはじまります。

先生に忍者の知り合い?? どういうこと? そんなのうそだ!? 忍者っているの? いないよー! という表情をするお子さん、実際にそれを言葉にするお子さん。さまざまな反応があります。
おどろく気持ち、わくわくする気持ち、ちょっとあやしがる気持ち、さまざまな気持ちを感じながら、前に集まります。

「先生が実験教室やってるって話したら、ちょうどいいものがあるって、手紙をもらったんだー。ちょっと開けてみて」と続きます。

ここで大事にしているのは、大げさな表現、演技はしません。フラットな気持ちで伝えます。その場やお子さんの気持ちを盛り上げようとしたりしません。
こちらが、盛り上げようとすると、自分が感じるままでいていいとはなりにくいです。その空気を感じて、逆にしらけてしまうこともあります。こちらが、意図している反応をしないお子さんがいてもいいと思っています。「ぜったいうそだ! 忍者なんていないもん!!」と言うお子さんもいらっしゃいます。「うそだと思っているんだね。そっかーいないかー」とオウム返しで答えます。どんな反応もお子さんから出てきた感情として大切にしています。

お子さんは、それぞれの感情を感じながら、巻物を開けます。でも、その中に入っていた手紙は真っ白です。「えっ、何も書いてない!」「うら……?? 何もない……!!」「水につける?」「光を当てる?」と、いっぱい考えます。

「あっ、火に近づけてって言ってたような……」と先生が言いながら、コンロを用意して、白い紙をあぶってみます。すると、字が浮き出てきます。お子さんは、「なんか出てきたー」「子どもたちへ、にんぽうあぶりだしの」と浮き出てくる字を楽しそうに読み上げます。とっても楽しそうです。その手紙にはあぶりだしの手順が書いてありました。手紙がすべて読めたら、その通りにやってみます。

みかん、ぬの、うつわ、などを用意していきます。

みかんの皮をむく、みかんを小分けにする、みかんの汁をしぼる、どれも楽しみます。
みかんの汁をしぼるときは、きゃっきゃっします。みかんを手でぎゅっとにぎるときの手の感触を感じます。気持ち悪かったり、気持ち良かったり、思いっきりしぼります。
はじめは、「どうやってしぼるの?」とおっかなびっくりな様子ですが、そのうち「汁が飛んできたー」「いっぱい出てくるー」「なんかむにゅむにゅする!」「中見ていい?」とどんどん興味が出てきます。



自分でしぼった汁で半紙にふでで好きな字や絵を書きます。

書いたものをコンロの火であぶります。もちろん、お子さん本人にやってもらいます。どれくらい紙を火に近づけるのか、燃えないようにと真剣です。そして、自分で書いたものが浮かび上がってくる瞬間は、うれしそうです。
その表情を見て、こちらもうれしくなります。



何回も楽しみます。

そのあとは、みかんの汁以外であぶりだしはできるのかを調べました。
今回は、リンゴ、ダイコン、レモンを用意しました。

リンゴとダイコンは、おろしがねですりおろして、汁を取りました。
レモンは、レモンしぼり器で汁を取りました。
自分でやることで、リンゴやダイコンの感触の違いを感じたり、レモンの実がつぶれる感触を感じたりします。感性が刺激されます。



実際にその汁を使って、あぶりだしします。
どれもできること、でもこく出るものもあれば、うすいものもあることを体感します。自分でやると、「ダイコン、なかなか出ないー」「レモン、こいー」など、ものを自然と比べています。その感じたことを実験の結果として、テキストに書いてもらいました。調べたことをしっかり言葉にします。

なお、お子さんがなにかをしているときは、できるだけ「どれがこく出た?」などと言わないようにしています。

『ここではこれを学んでほしい』というものを大人の側が持つのは大事なことです。
ですが、それを伝えたいあまり、ついお子さんのタイミングを見ずに先走って言ってしまうと、お子さんの目の輝きがなくなります。

お子さんは、こちらが何も言わなくても「レモン、こいー」などを発見します。それは、内発的に、自然に起こります。

それが発見であり、世界へのワクワクであり、楽しさであり、生きる希望です。

「誰かに言われたから考えさせられたもの」「正解」ではなく、自分で発見すること、自分で感じることが、重要です。

ですので、しばらくほっておくことが大切です。

お子さんがものごとを充分に楽しんだ後、感じた後、心が満足した後に、それでも気づかなそうであれば、
「どれがこく出た?」と聞くこともあります。
全員が全員『大人が思う気づいてほしいこと』に気づくわけではありませんので。

充分満足した後でなら、お子さんの側の心の準備ができているので、スッと受け入れ、比べ、理解します。

たくさん試して、やってみて、調べた結果、どうもすっぱいものや甘いものがあぶりだしに関係していることがわかります。
なんで、あぶりだしできるのかの原理がわかれば、お酢や砂糖でもできることがわかります。世界が広がります。

みかんでしかできないと思っていたことが、そうではなく、リンゴでもダイコンでもレモンでも、他の果物や野菜でもできる、果物や野菜ではなく、お酢でも砂糖でもできるなんて、世界が楽しくなります。

なぜ? がわかれば、楽しいということ、調べるとおもしろい! ということを感じてもらえたらと思います。そして、世界をどんどん広げていってもらえたらと思います。トコトン探求するおもしろさにふれ、自分の人生を自分らしく生きていってもらえたらうれしいです。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

三宅恵里香